2020年11月に購入したキャラバンの子供用登山靴「C1_JR」。チビワンの主力登山靴として多くの山々を歩いてきました。1年以上の運用を経て、いろいろな角度からのレビューをしてみたいと思います。
製品の詳細については下記の過去記事を参照ください。
登山靴の機能としては必要十分
登山靴に必要な機能性や耐久性に関しては、申し分ないレベルだと思います。防水透湿性、撥水性、グリップ性、着脱容易性、くるぶし等の保護など、数え出すと枚挙に暇がないのですが、総じて大人用の登山靴と遜色のないパフォーマンスだと思います。
登山靴としてはごくごく当たり前の機能なのですが、子供用の登山靴となるとその当たり前の機能を有したものが少ないというのが現状では、その当たり前はとてもありがたいものだと思っています。
コードロックとベルクロ留め
やはりこの登山靴の一番大きなポイントはココかなと思います。何と言っても子供だけで靴締めが完結できるというのは大きいです。コレ、山行中に登山靴に小石や枝が入って取り出すために履き直したりする時のストレスがかなり軽減されるんですよね。子供にはそういうの多いので。
またベルクロテープも、結んだ紐の残り部分をバラつかせないために一役買っていることも重要だったりします。
防水透湿性と撥水性
正直なところ私は親子登山の時は天候をそこそこ選んでいて、雨の可能性が高い時には山行には及ばないことが多いです。ところが、雨天でなくても注意が必要なのが渡渉や雨後の水溜り、雪上歩行などです。
完全なドボンのレベルだと救えませんが、浅い川の渡渉や水溜りなどは制止しても突撃するくらいなので、防水性があるに越したことはありません。
同じく雪上歩行でも雪の付着は避けられないので、防水性は必須です。もっとも、ゲイターなどを着用しないとパンツやソックス経由で水分が浸透してしまいますが・・・。
ゴアテックスではありませんが、キャラバン独自の透湿機構「エア・リファイン」のお陰で蒸れも少ないです。
二重インソールについての注意
二重のインソールのおかげで、子供の成長に合わせて微調整ができるのは間違いありません。が、調整できるのはあくまで甲の高さであって、足の長さが変わってしまっても調整で対応できるわけではありません。まぁ不通に考えればわかることですが。。。
日本人は幅広甲高な人が多いので、大人でも海外の登山靴を選ぶ時などには悩む問題ですが、子供でも甲高になることがあり、まさに我が家のチビワンがそうでした。そして使用開始からたった数回で下側のインソールは外してしまったのです。そういう意味では普通の運動靴でも甲高で悩んでいる人にはよりオススメです。
耐久性
二重インソールのくだりでも触れましたが、子供の成長を考えるとサイズアウトまでは約1年程度なのかなと思います。我が家の場合1年で約20回ほど、1ヶ月で約2回程度使用したことになります。決して少なくはない頻度だと思いますが、この間大きな故障はありませんでした。つま先のラバー部が少し剥げたくらいで、機能としての大きな支障はありませんでした。サイズアウトという寿命を考えると、この登山靴の耐久性としては十分ではないかと思います。
また、グリップもしっかりしています。ソールはビブラムソールではなくキャラバン独自の「LBH2」というソールパターンです。パターンの厳密な良し悪しまではわかりかねますが、少なくとも乾徳山の岩場を難なく登りきるくらいの性能はあります。
コスト
正直なところ、明らかにイマイチといった不満はありませんでしたが、敢えて挙げるならイニシャルコストが嵩むというところでしょうか。
記事執筆時点(2022年2月)で、メーカー希望価格で税込9,350円。一般的な子供用運動靴が3000円~4000円程度とするとその2~3倍の価格、決して安い買い物ではありません。
が、これをデメリットと捉えるかどうかは使用回数次第かな?とも思っています。我が家の場合、先述のとおり1年に約20回の使用頻度だとすると、1回あたりのコストは約500円ほど。機能性や安全性は一般的な運動靴よりは遥かに高いと考えればこれも決して悪いとも言えないかなという気がします。
元々の性能が良いので、しっかりメンテナンスして綺麗に使えばそこそこの値段で売却も可能です。メルカリなどでは結構状態の良いものもありました。裏を返せば、十分に使い込む前にサイズアウトさせてしまった方が多いのかな?ということになりますが・・・。
まとめ
冒頭でも触れましたが、登山靴としては大人用と遜色のないレベルだと思います。その上で、子供が使用することを考慮した設計が施されており、雨も泥も雪もOKな子供用登山靴としては改めてオススメできる製品だと思いました。
最近のコメント