2017.9.19
待ちに待ったソロ縦走。前日まで台風による荒天。台風一過後の二日間、わずかな晴れ間を狙って南アルプスの主峰群である白根三山のうち、日本の山No.2とNo.3である北岳と間ノ岳を目指して歩いてきました。
山行ルート
マイカー規制が敷かれているため、車で行けるのは市営芦安公共駐車場まで。そこからはバスまたは乗合タクシーにて広河原まで向かいます。
一日目は広河原から大樺沢を直登し、八本歯のコルを抜けて北岳山頂に登頂し、そこからは北岳山荘に向かって一泊。
二日目は北岳山荘にザックをデポしたまま間ノ岳までのピストンを歩き、再度北岳を登頂した後は肩の小屋ルートで下山します
山行目的
久しぶりのソロ縦走。普段の子連れ登山ではできないある意味贅沢な山行をじっくり堪能したいと思います。
本日の山行目的
- 久々のテント泊を満喫!
- 日帰りでは実現できない稜線からの撮影を楽しむ!
- 百名山二座のピークを踏む!
広河原より登山開始
人気のお山ですが、平日火曜・水曜の日程のため登山者は多くはありませんが平日であるということを考えても結構な人数。芦安駐車場からは5:30発の3台目のバスに乗り、そのまま揺られて約1時間、広河原に到着しました。
ここが広河原インフォメーションセンター。南アルプス北部の山行では北沢峠と同等の拠点となります。
インフォメーションセンタでは、八本歯のコルから北岳山荘へのトラバースルートが崩壊により通行禁止となっているという情報を頂きました。今回のルート上は通過しませんが、こういったリアルタイムの情報が入手できるインフォメーションセンター、山小屋の存在は大きいですね。
準備を整え登山届を提出し、いざ出発です。
出発早々、どーんとこの光景。出発後5分にしてゴールが見えますが、あの頂に辿りつくには急登を6時間近く歩く必要があります・・・。
先はまだまだ長いですね。
お約束のつり橋です。
体が上気し始めたころに出会う沢にはとても癒されます。
大樺沢~八本歯のコルへの急登
大樺沢の分岐で一旦トイレ休憩をし、ここからは分岐を八本歯のコル方面に向かって直登しますが、この急登がとにかくキツかった・・・
高度感出ていますが、だいぶ景色を堪能する余裕がなくなっています。
雪渓沿いをしばし歩きます。
見た目には涼しげですが、雪渓上を直接歩くわけではないので本当に涼しいわけではありません。
雪渓の冷気を浴びることができればこの急登も少しは楽になるのでしょうか・・・
大樺沢の源流の一つとなる沢の先には荒々しい北岳バットレスが。
この日もクライマーさんが登攀していました。
疲れが吹き飛ぶ瞬間!!!
・・・いつもならそうなるはずですが、八本歯のコルに到達したときはすでにグロッキー。
疲れを吹き飛ばすには少々時間がかかりましたが・・・
とはいえ、開ける視界の広さと雲海を突き抜ける富士山には長時間歩いてきた甲斐があったと言わんばかりの癒しがあります。
中岳~間ノ岳に至る稜線。
途中に北岳山荘が見えますが、この時点ではまだ気づかず「もしかして仙丈カール?」とか思ってました。。。
No.2の山頂へ
吊尾根分岐にザックをデポし、空身で山頂をアタックしました。そして・・・
11:13、登山開始から約6時間半、日本百名山 北岳(3193m)登頂です!
長かった~~~!
雲海を突き抜けるNo.1をNo.2の頂から見つめます。
富士山以外に高い山は存在しないので、雲以外に遮ることがない場所ならではの眺めが360度に広がります。
左に見えるは南アルプスのプリンス甲斐駒ケ岳。右奥には八ヶ岳連峰。
東側には鳳凰三山。その奥には奥秩父の主稜線が広がります。
撮影ありがとうございました。
3000m級の稜線、北岳山荘へ
山頂を後に、デポしたザックを回収し、間ノ岳へ続く稜線を歩いて北岳山荘に向かいます。
写真で見ると近くに見えるのですが、歩くとなかなかに時間がかかります。
そして14:13、ようやく北岳山荘に到着しました。
幕営料800円を支払い、さっそくテントを設営します。時期にもよりますが、飲料水が無料というのがありがたいです。
テン場からNo.3間ノ岳方面の眺め。明日は果たしてその頂を踏むことができるのでしょうか。
食事を済ませ、ここからは撮影タイム。
高峰での日没は、基本的には日帰り登山では見ることができない光景です。
自然が作り出す絶景に、身動きせずただただ見つめ続けることができます。
中央の緑色のNEMOが我が家。
沈みゆく夕陽のわずかな光が、幻想的な富士を映し出します。
日没直後の北岳。この位置から見る北岳は綺麗なシルエットです。
左奥に見えるのは千丈カールを抱く仙丈ケ岳。
この後、日は完全に沈み暗闇の世界が稜線を包み込みます。
今回は稜線での星空撮影も画策していましたが、残念ながら曇り空となってしまい星を見ることができませんでした。
結局のところ長時間の登山でヘトヘトになり、夜間起きていられたかも疑問ですが・・・。
さて明日は間ノ岳までのピストンが控えていますが、果てして・・・
――後編に続きます――
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