2018.11.23
秀麗富嶽十二景に選ばれている雁ヶ腹摺山(がんがはらすりやま)。きっかけはチビワンが好きなお札チョコのおまけについてくる旧500円紙幣の裏に描かれた富士山。「これどこからの富士山?」というギモンに「行ってみる?」と返したところから本計画はスタートとなりました。晩秋奥秩父の気持ちの良いカヤトの原を目指し、目的の景色には出会えるのでしょうか?
山行ルート
大峠から直登して雁ヶ腹摺山山頂へ登り、秀麗富士を堪能した後は同ルートをピストンで戻ります。標準CTで2時間弱のショートコースです。体調とスケジュールに難が無ければ、下山後に牛奥ノ雁ヶ腹摺山へのピストンというルートも追加可能ですが、今回は親子そろって体調が芳しくなく、チビワンは翌日にサッカークラブの大会が控えていることもあり、抑え目の登山にしようということでパスしました。
山行目的
ゆっくりのんびりをベースに、ペースにおいてCTは気にせず歩くことに。ただ、山頂からの富士山だけは忘れずに!(この山を選んだ意味が無くなるのでw)
本日の山行目的
- 旧500円紙幣の富士山をマッチング!
- 晩秋の気持ちの良い奥秩父を堪能する!
- ゆっくりのんびり歩く!
大峠、着いて早々に朝寝
大峠に到着したのは午前9時20分。車7~8台程度のスペースしかない駐車場はすでに満車状態。ここは登山者だけでなく一般のカメラ撮影を楽しまれる方もよく訪れるため、朝早くから駐車場の競争率は高いようです。
ちなみにこの駐車場にはトイレもあります。トイレが近い我々親子(笑)には非常にありがたい存在です。
峠に至る林道(真木小金沢線)は12月上旬から4月まで冬季閉鎖期間となります(2018年は12/10からの予定とのこと)。大峠に向かわれる際は最新の規制情報をご確認ください。
駐車場からはいきなりこの光景。車だけで来れるとなれば訪れる人が多いのもの納得です。
アップで。富士山の手前に見えるのは三つ峠ですね。電波塔までしっかり見えました。
さてチビワンはというと・・・到着して早々に「眠い」と。。。
早起きだったし病み上がりということもあってまだ睡眠を欲しているようでした。
今日はもともとのんびり登山の上に少し早めに着いたこともあり、お望み通り寝かせてあげることにしました。
チビワンが朝寝している間、大峠駐車場近辺を散策することにしました。
雁ヶ腹摺山、変わった名称のお山ですが、こんな由来による命名だったのですね。
恩賜林にもそれなりの由来があります。
大峠を挟んで東側が雁ヶ腹摺山・姥子山方面、西側が黒岳・牛奥雁ヶ腹摺山方面となっています。
今回は向かいませんが、黒岳方面への登山道入り口には東屋があり、登山者カウンターが設置されています。
林道の冬季閉鎖により一年のうち半分近くが車では訪問できないことになるにもかかわらず、とてもよく整備された拠点だと思いました。登山者としてはありがたい限りですね。
今日は忘れずにPLフィルタを持参したのですが、富士山の方向を考慮していませんでした。雁ヶ腹摺山から見ると富士山はほぼ真南。ある程度陽が昇ってしまうと逆光になってしまうのです。これだとほとんどPLフィルタの効果は期待できません。うーん、残念。。。
今回はグローブにMAMMUTのShelter Mars Gloveを使っています。
約一年使いこんでみましたが、冬季の、それも登山中に使用するグローブとしてはこのグローブが一番だと思っています。
別途レビューする予定ですが、上の写真のようにPeakDesignのClutchとも併用可能です。
さて、チビワンも朝寝から目を覚ましスッキリしたことなので早速準備に取り掛かりましょう。
今日も山マイマイ標準装備です。今日はいつも以上に「ゆっくり」させて頂きます。
では、いよいよ出発です!
晩秋の日射しを受ける穏やかな登山道
雁ヶ腹摺山方面の登山道入り口にも登山者カウンターがあります。
チビワンにとってカウンターはお初なのでいい経験になったようです。
登山道に入ります。今日は防寒着をバッチリ詰め込んだのでザックもパンパンです。
ルート上は霜が降りている場所が多数ありました。日射しの当たる場所ではそれが解けて泥濘を作っていました。子供は早めに着用することをオススメします。
御硯水。みすずりみず?と読むのでしょうか?飲用可能かどうか判断が付かなかったので、ここはパスしました。
後に出会ったグループで登山されていた方の一人に伺ったところ、「飲めます!」とのことでしたので、下山時に頂くことにしました。
一箇所だけ渡渉モドキがあります。「ダッシュでいく!」とのことでしたので、ダッシュっぽく(笑)
登山道としてはこのように歩きやすいところがほとんどですが、、
二か所ほど鎖場もありました。とはいえ小さな子でもそれほど難しいところではありません。
チビワンちょっとドヤ顔。。
男児大好き橋。
楽しげに渡ります。
朝の日射しが、いい感じに奥秩父特有の苔の黄葉を照らします。
寂しような枯葉のようで、暖色の暖かそうな枯葉。
見ているだけで癒されます。
チビワンも倒木に腰を下ろして休憩しながら、ゆっくりのんびりと山頂を目指すのでした。
ルートミス!
ルート中盤で、道迷いをしてしまいました。踏み跡はしばらく明瞭だったのですが、途中から踏み跡らしきものを見つけられませんでした。ずっと標高が上がらない道を歩いていたのですが、地図からするとそろそろ標高を上げてもいい頃。GPSで確認してもやはりコースを逸脱しているようでした。一旦今まで来た道を戻ります。
ルートを外したのはこのあたり・・・って、あえて広角で撮ったのですが、これでもわかりにくいですね。
ここから標高を上げる(写真の中心に向かって進む)のが正解。右のほうに進んでしまうと誤ルートとなります。
いわゆる赤テープに該当するものがこの界隈では白色または黄色となっており、わかりにくかったというのもありますが、早めに気が付いてよかったです。
正規ルートをしばらく進むと、ご丁寧に標識まで備え付けられている「足洗石」
・・・なんですが、どこがどうなって”足洗”なのかまったくわからずスルーしてしまいました。
チビワン命名の「まんまる石」。「足洗石」に比べたら、これ以上になくわかりやすいネーミングですね(笑)
ここからさらに標高を上げます。標高を上げることによって、いよいよ”あの景色が”近づいてくるわけです。
振り向くと・・・おぉー!山の並びから、山頂が近いことを実感できます。
これも先ほどの「足洗石」に近いような形状ですが、特に標識はありませんでした。ちなみに向こう側からなら簡単に上に登れます。
あれに見えるは・・・!
山頂からの光景は
12時01分、山梨百名山 雁ヶ腹摺山(1874m)、到着です!
時間的に逆光なのが残念ですが、素晴らしいロケーションです。
はい、おやつのオマケとのマッチング!まさにこの場所からの絵ですね。
ようやくこの場所に来れたね。
パシャリ!・・・って何かぶってる!?
なんかリース(モール)が置かれていたようで・・・なんとなくクリスマス仕様。
時間も時間なので、ランチにします。この湯気がより一層食欲を引き立ててくれます。
お札の絵に出会えた感動 < ヌードル食べれた感動
本日二度目の・・・
また寝る!?さっき社内で寝たばっかりなのに・・・
空気はそこそこ冷たいのですが、風がやむと日射しのおかげでポッカポカ。お腹も満たされて確かに眠くもなりますね。
とはいえ二回目の昼寝とは・・・
なので私はコーヒータイム♪
絶景を堪能しながら・・・
絞りながら・・・
こちらは一番古い山頂標。
大月市秀麗富嶽十二景の一つですが、一番山頂だったのですね。
案内板には、五百円札に描かれた富士山の撮影地とありますが、撮影時間を見ると午前7時15分ごろだっただとか。
確かに、この時期に撮影をするなら逆光になる前、朝一番での撮影がベストですね。
それにしても撮影年が昭和17年とは・・・。そんな時代から人々に愛され登られてきた山だと思うと、感慨深いものがあります。
チビワン起きたのでパチリ。今日は久々にセルフです。
さて、そろそろ帰りますか。
のんび~り下山
ちょっと遅かった気がしますが、山頂周辺は特に泥濘が酷いので、ゲイター着用しました。
その者蒼き衣を纏いて金色の野に降り立つべし・・・
伝説は本当に・・・
シエスタ(昼寝)でスッキリして足取りも軽やか♪
今回は向かいませんでしたが、黒岳と牛奥雁ヶ腹摺山方面。こちらも今度は歩いてみたいですね。
大菩薩峠から続く小金沢尾根のカヤト道は本当に素晴らしい。
やはり下山は慎重に・・・
岩場でなければ、下山は鼻歌まじり♪
「しりとりやらない?」
こういう笑顔の時は何か企んでます。
ぐんぐん高度を下げますが、ここでまさかの「ウンチしたい」告白。5年前に購入し、もはやお守りと化していて簡易トイレ(大用)がここにきて初めて封を切られました。記念すべき日です。
男児大好き橋に戻ってきてようやく思い出します。
「あれ?この時間から登る人がいるよ?」
往復で2時間もかからないお山なので、14時過ぎても登るハイカーさんはいるようです。牛奥雁ヶ腹摺山から戻ってきて、最後に雁ヶ腹摺山に登るというルートを組む人もいるかもしれませんね。
気持ちの良い道です。
さて、帰りに残しておいた湧き水ですが、ようやくその清水を口にすることができました。
・・・ドボ!
右足を湧き水の溜り場の中にドボンしてしまいました・・・防水の登山靴とゲイターのおかげで、幸い被害はゼロでした!
大峠の登山口がが見えてきました。
14時38分、無事に下山いたしました。おつかされま!
さて、温泉に行きましょか。
乾杯の後は早速画伯の絵画。内容は結構カオスなんですが、本人がとても楽しそうに書いているので良しとしましょう。
ごにょごにょごにょ・・・・
チビワン人生初の・・・
耳餃子~~♪
こんなおバカなことを一緒にできるのが本当に楽しい。”Day of Jewel”
まとめ
ショートコースとはいえ、なかなかに登り応えがあって楽しめたお山でした。大峠では写真撮影している方が多くいらっしゃいましたが、この場所で撮影するなら夜明け直後がベストですね。まぁそんなことはともかく、晴れて旧500円紙幣の富士山を眺めることができてよかったです。今度は体調が万全の時に牛奥雁ヶ腹摺山方面も歩いてみたいですね。
山行データ
- 出発時刻 / 高度: 10:37 / 1556m
- 到着時刻 / 高度: 14:40 / 1554m
- 合計時間: 4時間3分
- 合計距離: 5km
- 最高点の標高: 1862m
- 最低点の標高: 1554m
- 累積標高(上り): 307m
- 累積標高(下り): 282m
Reliveで山行振り返り