2019.4.3
休暇取得!そしてチビワンは嫁さんの実家にお泊りということで、普段子供たちが一緒だとできない大人の趣味活動を実践することとなりました。お山に行く場合、基本的にチビワンを留守番させてまで行きたいとは思わないので、ここぞとばかりに2タスク詰め込んでみました。
当日は深夜から本栖湖にて星景撮影を行い、その後本栖湖キャンプ場から竜ヶ岳へのハイキングに向かいました。本栖湖での撮影(というかポイントおさらい)については別記事にてまとめました。
目次
山行ルート
今回の山行は最終的な撮影地を本栖湖としたところからのお山探しとなり、御坂山塊で未踏の王岳、鬼ヶ岳、三方分山、毛無山、雨ヶ岳などが候補に挙がりましたが、撮影地から最も近く、撮影の被写体の一部にもなるからということで竜ヶ岳をチョイス。
本栖湖のキャンプ場から、富士山を横手に石仏を経由する石仏ルートにて登頂し、下山は湖畔ルートを下ってキャンプ場に戻ります。標準CTは5時間程度となり、夜通しの撮影明けにはちょうどよいボリューム感です。
山行目的
富士山づくしとなる予定のこの日の目的は・・・
本日の山行目的
- 早朝竜ヶ岳ハイクで気持ちの良い笹ロードを歩く!
- 撮影機材ガッツリ持ち込んでトレーニングも兼ねる!(いつものこと?)
- 竜ヶ岳からの南アルプスを堪能する!
朝陽のエネルギーを浴びながらの出発
午前5:11、空が白ずみ始めるのと同時に出発です。結局星景撮影後は寝ずのままでしたの少々眠い出発となりましたが、冷え込む空気により心身ともに引き締まります。
登山口までは本栖湖キャンプ場内を歩いていくことになりますが、沢山の道案内によって導かれていきます。往路は石仏ルートを歩きます。
石仏ルートの尾根の途中、出発から30分ほどで日の出を迎えました。
山肌が一気に焼けていきます。遠方からこの尾根を眺めた時はモルゲンロートとなっていることでしょうね。
燦々と輝く太陽によって、笹にも命が吹き込まれたかのようです。
こんな尾根道でふと心の中で呟き。
「あー、御坂って感じだなぁ。。。」
・・・あれ、なぜそう思ったんだろうと自問してしばらく。そうかこの雰囲気、同じ御坂山塊の節刀ヶ岳あたりを歩いた時の光景とカブったからでした。そんなプチデジャヴを体験。
九十九折の急登が続きますが、どこもかしこも絵になるような光景に癒されながら、徐々に高度を上げていきます。
広がる視界、富士山と南アルプス
しばらくするとちょっとした広場とベンチがありました。完全ではないにしても樹林帯隙間から遠方がよく見えるようになりました。
どーん!と本栖湖と南アルプス。
明け方まで撮影していた場所はこの辺りですね。背後は鳳凰三山と甲斐駒だったんですね。
みんな大好き白根三山。おもわず70-200mmに換装してしまいました。
そして反対側ではこの通り、山行中では初の富士山です。
幸先の良いスタートとなりました。
圧巻のご褒美、笹の原ロード
しばらく進むと樹林帯を抜け、周囲の視界が一気に開けます。
気持ちの良い笹ロードの始まりです。
アセビてんこ盛り。登山道から少し離れた場所に咲いていたのでここでも200mm
石仏の東屋と山頂に向かう笹の回廊、その奥には雨ヶ岳。絵になります。
しっかりした作りの東屋に見えますが、階段が一段落ちていたり抜けそうな床板があったりと、利用するには少々勇気が必要かと・・・。
これが石仏。子供の背丈ほどの社の中に石像が三体ほど。
大昔、富士山が噴火した際に溶岩が本栖湖に流れ込み、その灼熱に耐えられなくなった本栖湖の主である竜が逃げ登った先がこのお山、ということで竜ヶ岳の名の由来になっているそうです。そしてこの石仏はその供養のために建てられたのだとか。
なるほどそんな物語があったのですね
雨ヶ岳。当初は毛無山~雨ヶ岳の縦走も考えていたのですが、距離と時間を考えて隣の竜ヶ岳にしましたが、正解でした。
左から繋がっていくのは黒岳や御坂山でしょうか。河口湖を挟んで奥は三ツ峠ですね。鉄塔がわかりやすいアイコンになっています。
先ほどのベンチ広場と石仏がもうこんな位置に。
見事な霜柱が沢山。氷華ではありませんが・・・さながら”白髪ネギ”といったところでしょうか(笑)
九十九折れるたびに天に繋がるような感覚になる光景を目にします。
ようやく山頂が見えました。
ここが湖畔からのルートとの合流点となる分岐。復路はこの湖畔ルートで下山する予定です。
山頂へ。南アルプスオールスターズ
山頂近し。あの先は・・・
開けた場所、そして迎えるは南アルプス。竜ヶ岳山頂に到着です。
なんか中途半端なタイミングのポーズになってしまいましたが・・・
南アルプスオールスターズ!予報では昼前からアルプス全域に雲がかかるとのことでしたので、早朝ハイクでご対面できてよかった・・・!
マルチツールのような案内
赤石岳
荒川三山。見えているのは中岳と悪沢岳でしょうか。
蝙蝠岳(左)と塩見岳は雲の中
白根三山。左から農鳥岳、間ノ岳、北岳
仙丈ケ岳と甲斐駒ケ岳
うっすらと八ヶ岳
おや、手前に見えるのはチビワンと歩いた蛾ヶ岳では!?
これらのズーム写真は山頂から少し雨ヶ岳方面に進んだ尾根から撮影しましたが、このような獣道のような入り口から笹薮に入った先の少し笹の背が低くなった場所からでした。
でも獣道にしては人工的。刈った跡もありました。何なんだろう?と思ったら所々にティッシュが。なるほどそういう場所だったのですね(汗)
下山は湖畔ルートで
まだ8時半ですが、そろそろ下山することにします。
こんな感じの笹ロードが続く石仏ルートをピストンで帰りたいところですが、今日は湖畔ルートから下山します。霜の量が尋常でなかったので、陽が昇り融雪が進めば石仏ルートもドロドロになっているかもしれませんね。
湖畔ルートでは一瞬、本栖湖と挟んで八ヶ岳・奥秩父主稜線を眺められる場所があります。
ここで一旦富士山とはお別れです。
倒木を抜いたおもしろい道
開放的な笹ロードの石仏ルートに比べると若干地味なイメージもある湖畔ルートですが、ひっそりとした山歩きを楽しめます。苔ワールドも全開。
ゆるネームに騙されてはいけない”周遊歩道”
「現在地」から案内図にあるとおり九十九折れの登山道を下りる予定でしたが、旺文社地図には載っていない「周遊歩道」という隠しルートがあることを知りました。まだ時間も早いですし、”カツラ大木”というのも木になったので、少し寄り道することにしました。
・・・が、これが悲劇(?)の始まりでした。。。
こんな感じの道標もあり、ゆる~い感じで終始するのかと思っていましたが・・・
プチ土砂崩れ的な場所を越えます。
途端に植生が変わり、どんよりした雰囲気に・・・
そして、んん!?なんか大規模な崩壊があったんでしょうかね?かなりのガレ場になっています。前方にピンクテープが見えるので正規ルートを土砂が横断したようですが・・・
渡って振り返ったところ。反対側から来たらルート失いそうです。
そしてこれがカツラの大木。なかなかの存在感です。
大木のすぐ横でもこのような崩壊跡。ここで一旦ルートロスしかけたので地図と周囲を凝視します。どう見てもピンクテープは無い・・・。
5分ほどルーファイに苦労しようやく見つけたのがこの矢印。これを巻いて左に回るようです。わかりにくい・・・
実はこの後も小規模なアップダウンが続きました。特に展望も無いのに・・・こんなことなら湖畔ルートを素直に下山すればよかったとプチ後悔しつつ。湖畔ルートに合流。
周遊歩道なんてゆるゆるのネーミングですが、バリエーションルートと言ってもいいくらいの難易度でした。
駐車場に戻ってきました。私以外にも6台ほど駐車されていましたね。下山時誰にも会わなかったということは、皆さん私と同じく石仏ルートから取り付いたのでしょうね。
帰りに山中湖から。深夜・早朝から富士山づくしの一日でした。富士山ありがとー!
山行を振り返って
深夜の星景撮影からの早朝ハイクということでしたので、この竜ヶ岳のボリュームはちょうど良かった気がします。石仏ルートの笹ロードはやはりとても気持ちがよかったですね。名前の由来もユニークですし、人気の理由も納得です。
この時期になると雪はもうほとんど無くアイゼンも不要ですが、石仏ルートは大量の霜が降りるので日中は恐らくドロドロ。今回のような早朝ハイクこそがベストなタイミングかもしれません。湖畔ルートは静かに楽しめましたが、例の周遊歩道だけは微妙でした。。。
とはいえ星景撮影に気持ちの良い竜ヶ岳早朝ハイク、充実した一日になりました。
山行データ
- 出発時刻 / 高度: 05:11 / 908m
- 到着時刻 / 高度: 10:05 / 908m
- 合計時間: 4時間53分
- 合計距離: 10.48km
- 最高点の標高: 1464m
- 最低点の標高: 907m
- 累積標高(上り): 700m
- 累積標高(下り): 693m
Reliveで山行振り返り
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