MAMMUTのフィンガーレスグローブの紹介です。カメラ操作時の指の感覚を失わずに登山目的としても使用したいグローブとしてオススメです。年明けに購入して約3カ月ほど使用してからの感想です。
以前紹介した秋冬向けのフード付きフィンガーレスグローブについての記事はこちら。
目次
グローブ着用とカメラ操作性のジレンマ
登山においては、よほど平易なところでなければ岩、鎖、ロープ、樹木など、手を使う場面が少なからずあります。単なる汚れ防止や防寒だけでなく、保護や滑落防止の観点からも、グローブ着用は推奨されますが、指先まで覆われてしまうと、撮影をしたい時に非常に操作がしずらくなります。ある程度慣れた撮影者であれば、わざわざ各種操作ボタンの説明や位置を目視しなくてもファインダーを覗きながら「指の感覚」だけで操作ができるからです。
ゆえにグローブによってこの「指の感覚」を失われるというのは、シャッターを切る以外のモーションを増やすことになり、場合によっては機会損失にも繋がるため、撮影者としては可能な限り避けたいことでもあります。
登山用フィンガーレスグローブと写真撮影の高親和性
登山用のフィンガーレスグローブも元々は岩場での登攀時にホールドの感覚を指でしっかり掴むために作られたものが大半です。この「指の感覚」は写真撮影時においても同じことが言えるため、登山用フィンガーレスグローブの写真撮影との親和性はとても高いものだと思います。
着脱が容易なプルループ
冒頭で以前紹介したグローブでも触れていますが、このプルループの存在は大きいです。このループに指をかけ引っ張るようにすることで、裏表にならずにグローブを外すことができます。何気ない心配りが嬉しかったりします。
レザーによる高いグリップ力
ゴートスキン、つまり山羊革を使用しているため、カメラボディ全体をグリップするのに適しています。カメラではなく岩場でもレザーは心強い存在。さらに親指からと人差し指にかけては指の付け根あたりまで二重の補強が施されています。
通気性と伸縮性のあるアウター
3シーズンでの使用を前提にするのであれば、通気性は良いに越したことはありません。特に山行中は手からも発汗はありますので、蒸気を効率よく逃がすためにも通気性は大事にしたいところ。
甲側はこの通気性向上のために化繊を使用していますが、これが伸縮性を持っています。手のひら側の堅牢なつくりと甲側の伸縮性というバランスの良さが感じられます。
手甲部と手首までの保護
手甲部、特に拳を作ったときに角になる部分には僅かながらパットが埋め込まれており、岩場で接触した際などには保護される作りになっています。結果的に手甲部にわずかに厚みができてしまうのでハンドストラップとの相性は若干下がります。
手首は長く深くまでしっかりと保護します。以前使用していたフィンガーレスグローブはギリギリ手首の内側くらいまでの保護だったので、長袖のシャツとグローブの端との間にわずかな隙間ができてしまい、そこだけ日焼けするということがありました。これならばその心配はなさそうです。
紛失防止コネクタとループによる高い携帯性
Shelter Mars Gloveにもありましたが、左右それぞれのグローブには紛失防止のコネクタが付いており、結合しておくことでどちらか片方だけ紛失するといったリスクが減ります。
片方だけ紛失することが無くても両方一緒に紛失するリスク(笑)に備えるという観点で役立つのが手首のリーシュループ。これがShelter Mars Gloveにはありませんでした。左右のグローブのこのループ個所にカラビナでザックのギアループなどに簡単に留めておくことができます。
デメリットが無いわけでもない
ハンドストラップとの相性
最近は使用品が減りましたが、ハンドストラップ製品はモノによっては選ぶ必要が出てきます。ポイントとなる部分は手甲部保護のためにパットが埋め込まれている部分です。ここが引っかかってストラップの着脱に難が出ます。あまりストラップを緩めすぎると本末転倒になるので、これらの製品と併用する際には注意が必要です。
防水ではない
防水素材は使用していません。ここは意見が割れるところかと思いますが、正直私はフィンガーレスである時点で防水は必須ではないと思っています。防水に重きを置くのであれば防水仕様のフルフィンガーグローブを使用すればよいと思います。結局のところ、撮影利便性とのトレードオフですから両方満たすのは難しいです。
まとめ
登山の観点だけでいえば、防水仕様のフルフィンガーグローブも一緒に持っていくのもアリかもしれません。他のギアと違ってそれほど嵩張るものでもないので。結局のところ着目点が登山なのか撮影なのかに依存するのかとは思いますが、後者を取るのであれば機能面からしても是非オススメしたいアイテムです。