2018.8.15
仕事の合間を縫って取得した夏休みはチビワン初の北アルプスを予定していましたが、台風の影響で予報ではかなりの荒れ気味の天候。
唯一天気の良さそうなこの日を奥秩父の瑞牆山に登ってきました。チビワンにとっては去年の木曽駒ヶ岳以来の百名山です。
山行ルート
瑞牆山荘前の県営駐車場から富士見平小屋を経由して瑞牆山に登るルート、瑞牆山に登るルートとしては恐らく最短かと。岩場好きのチビワンとは言え、山頂付近の岩稜地帯は大人でもなかなかに登り応えがあります。
山行目的
1年ぶりのソロ登山。最近は子供達と一緒のほうが楽しかったりするのですが、やはりじっくり登山や撮影に向き合うにはソロが一番。とはいえ今まで長らく子連れ登山モードで歩いていたため、体力面が心配・・・。無理なく楽しく、ただし午後からは雨雲が多くなるので、あまりダラダラせずに下山する予定です。
本日の山行目的
- 約1年ぶりの百名山を満喫!
- 岩場を楽しもう!
- 瑞牆山からの絶景を瞳に焼き付けよう!
県営駐車場より登山開始
自宅から出発して東名に乗った直後、帽子忘れに気付くという大誤算のため、せっかく早起きしたものの約60分のロス。この60分は精神的にもダメージ大でしたが、それ以降は高速渋滞も無く登山口まで辿り着けました。そそくさと準備を整え、いざ出発です。
登山中いつも標高を気にするチビワン。この日は私のProTrekを奪われてしましました。でもいつか買ってあげようかな。
前回の北横岳山行で初投入したザック『Deuter Climber 22L』は今回も健在です。なんとなくですが、使い勝手とパッキングのイメージが落ち着いてきました。
今回も早速戦利品である木の棒を(左)。ちょいちょい標高を気にしながら。少しはサマになってます(右)
岩を見つけてのお約束。これから先もっと大きくてゴロゴロした岩が出てくるよ。
この道を歩いたのは以前登った金峰山以来4年ぶり。あの時はまさか再訪時にチビワンが一緒だとは思いもしませんでしたが、子供が成長するのはあっという間だなぁと感慨に浸っていると、富士見平小屋が見えてきました。トイレ休止しましょうか。
富士見平小屋でもうおやつ??(左)今日もおやつ袋に沢山の駄菓子を入れてきました。普段チビワンは滅多なことでは休憩をしたがらないのですが、今日はホクホクのおやつも一緒とあっておやつ休憩です。まずは大好き酢昆布♪
小屋周辺では沢山のトンボを見かけました(右)。まだまだ八月ど真ん中ですが、山は早くも秋の気配です。
清流を抜けて岩稜帯へ
富士見平小屋からは瑞牆山方面へ向かうと、一旦高度を下げ深い森の中を抜けると沢に出ます。天鳥川出合です。
ザブ・・・
「ぷっはーーーーっ!♪」
きっもちいいー!
キンと冷えた清流は火照った体を冷やしてくれました。夏山での沢は本当にありがたい存在です。
沢を抜けてすぐに表れるのがこの「桃太郎岩」。15mくらいはあろうかと思われる巨大な岩。なるほど桃太郎が生まれ出てきそうな岩ですね。
さて、ここからいよいよ瑞牆山の核心部に向かいます。早速出迎えてくれたのがこの岩場&鎖場。序盤の難所ですが、本ルートでも一、二を争う難易度だったのはその濡れて滑る岩肌が一番の要因でした。グローブを着け万全のサポート体制でチビワンを先行させました。
そしてケルン積みも忘れません。目の輝きが違いますね(笑)
黙々と岩場を攻略していきます。若干疲れも出てきているかとは思いますが、ある意味集中もしていますので無理に声もかけず、けれでも安全には十分注意しながら登りたいように登らせます。
また、岩場にも関わらずルートが不明瞭(全体的には明瞭なのですが、同じ場所でも何通りからの登り方ができます)で、選択によっては非常に歩きにくい場所を通過することになるので、細かなルートファインディングが難易度を決めることになります。
ようやく瑞牆山のシンボルである”ヤスリ岩”に辿り着くことができましたが、残念ながらすでにガスの中。予報通りの天候となっているので、このままでは下山時の雨が心配になってきました。チビワンも山頂間近でたいぶ疲れが出てきたようです。
長い長い岩場登りもいよいよ最後の時を迎えます。樹林が開け、山頂が見えてきました。思わず歩調が上がります。
そして11:55、登山開始から約3時間、日本百名山 瑞牆山山頂到着です。がんばりました!
ガスに巻かれた山頂
目の前に八ヶ岳がどーん!のはずでしたが、残念ながら山頂からご覧の景色。ほんの少し青空は見えていますが、景色というにはやはり残念です・・・。
目の前の視界が晴れ下界が少し見えてくると、途端に高度感が出ます。
花より団子なチビワンはそれでもカップヌードルが食べれればまずはオッケェみたいですけどね(笑)
少し晴れてきました!遠望はきかないものの、視界ゼロよりはマシです。広角に換えて一枚。これが本日のベストショットでした。
時間的な余裕はあまりないのですが、それでも焦らずゆっくり山頂休憩タイム。私は山頂コーヒー(左)でチビワンはトンボ探し(右)。ここのトンボは手を近づけても全く逃げないそうで難なくゲットできたようです。
駐車場から追いかけるように登ってきたご夫婦に写真を撮って頂きました。ありがとうございました(ヘン顔してたんか・・・)
さて、雨も気になることですし、そろそろ下山しましょう。
慎重な下山と足の”吊り”、そして雨・・・
下山時の岩場はより一層慎重になります(左)。ですが、、、ケルン積みは忘れずに(右)
桃太郎岩まで戻ってきました。長らく続いた岩場もこれでひと段落。天鳥川出合で一休みしましょう。
出合で休憩・・・と言いつつも、水切りに夢中になっています。こんな狭い沢では1~2回が関の山ですが、がんばっています。
休憩も済んだところで富士見平小屋までのわずかな登り返しがありますが、なんとこの時、私の足が吊ってしまうというトラブルに。かなりの痛みが両足に走りました。今までの登山人生の中で初めてとも思われるほどの痛みでした。子連れでしかも雨を気にして急ぎ気味でしたので、かなり焦りました。水分は摂っていたので恐らく塩分かミネラル?ということでクエン酸タブレットを2~3粒、急いで口に入れると数分で収まりましたが、危ないところでした。
気を取り直して、富士見平小屋へ向かいます。
登り返しは意外と応えチビワンもかなりお疲れの表情でしたが、それでも彼の魂はケルン積みを怠ることを許してくれません(笑)
そうこうしてる間に、ついに雨が降ってきてしまいました。
それなりに強い雨となったためここでカメラは念のためザックに収容。雨ということでチビワンのテンション下がると思いきや、山行中初のレインウェア着用で本人は思ったよりも上機嫌。考えてみれば子供の時は雨の中レインコート着て歩くのはあまり嫌いではなかった気がします。この時のチビワンもそんな気持ちだったのかもしれませんね。
そしてこの経験のおかげで、後日の山行でもあまり雨を気にしなくてもよいという選択肢の広がりに繋がるのでした。
そして16:05、無事に下山しました。
ご褒美のコーラで大満足の表情。がんばったね!
帽子忘れの60分がきっかり下山の遅れに繋がりました。反省ですねー
この後は増冨の湯で汗を流して帰路に着いたのでした。
まとめ
お隣の金峰山に比べるとまだ楽なほう、というイメージが先行していましたが、7歳児のチビワンにとってはなかなかの冒険だったと思います。ただ同時に大きな自信にもつながったことだと思います。
この日を境に、チビワンは私にとって信頼できる”バディ”としての存在を意識するようになった気がします。つい先日までは”連れて行く”という気持ちでしたが、最近では”行きたい山に登らせてもらっている”感じがしてまいます。今回もよい山旅の一日でした。
山行データ
- 出発時刻 / 高度: 08:51 / 1547m
- 到着時刻 / 高度: 16:05 / 1551m
- 合計時間: 7時間14分
- 合計距離: 11.61km
- 最高点の標高: 2177m
- 最低点の標高: 1540m
- 累積標高(上り): 848m
- 累積標高(下り): 837m
Reliveで山行振り返り
https://youtu.be/l2c1LaJOnd0