2018.7.15
あともう少しのところで山頂到達だったにもかかわらず涙の撤退となった北横岳。
「もうお山いかなーい」から早3年、チビワンも7歳になりました。
体力的には格段にアップしたため恐らく登頂自体は問題ないと思うのですが・・・一体どんな山行になるのでしょうか?
目次
山行ルート
ロープウェイを使用し、山頂駅から坪庭を経て北横岳へ直登するルートです。
山頂からはピストンで下山しますが、ヒュッテからは七ツ池に寄り、坪庭も周回してから下山します。
山行目的
まずは3年前に果たせなかった登頂を。あとは今のチビワンにとってはそれほど難易度の高いルートではないので、七ツ池に寄ったり坪庭を周回して散策したりしてみましょう。
また今回はチビワン用の新ザックの実戦初投入となるので、フィット度合いやパッキングなども検証したいと思います。
本日の山行目的
- 3年前に辿り着けなかった山頂へ!
- 七ツ池に行ってみよう!
- おニューのギア実践投入!
標高2237m、快適な坪庭へ
3年前にチビワンが挫折してしまった原因の一つとして、登山口までのアプローチの長さというものが上げられます。また車内でYouTubeを楽しむこともなかったため、渋滞含めて4時間近い移動はチビワンを無駄に疲弊させてしまいました。・・・が、結局今回も長時間をかけてしまいました。歴史は繰り返す、というやつでしょうか・・・。そんなことを考えている内に、ロープウェイは山頂駅へ到着しました。
そこは夏の暑い日差しの中でも快適な、高山植物と溶岩の不思議な庭園です。
7歳の誕生日を迎えたチビワン。誕生日プレゼントはDeuterの「Climber 22L」。今までMAMMUTの「First Ascent 12L」を使っていましたが、容量的に厳しくなってきたので、1泊くらいならできそうな日常登山用ザックとして購入しました。また、ウェアもおばあちゃんに買ってもらったmont-bellシャツ。気持ちも新たに、登山開始です。
さて、山頂駅を後にすると早速坪庭を歩くことになるのですが、序盤は軽装の観光客でも歩けるよう舗装された通路が続きます。3年前の同じ場所での写真ですが、こうやって比較するとその成長がよくわかりますね(笑)
坪庭からは北横岳山頂手前のピークが見れるので(左)、山行開始直後のゴールの目安にもなります。
坪庭を抜け本格的な登山道になるとゴロゴロとした溶岩石が多数現れます(右)。チビワン今でこそ楽しんで登ることができますが、3年前は楽しむことはおろか、小さい体ではちょっとした岩場でも難儀した記憶が蘇ります。
登山道にはまだシャクナゲ花が残っていました。見ごろはとうに過ぎて終盤ですが、何だかんだで今年初めて目にした気がします。
樹林帯が続きますが、しばらくすると視界が開ける場所に出て山頂駅も見えます。そして奥には雄大な南八ヶ岳の名峰群が並びます。
懐かしの北横岳ヒュッテ
通過点の北横岳ヒュッテが見えてきました。懐かしの地です。走り出したチビワン!その胸中は・・・
3年越しのリベンジ。山頂へ!
ヒュッテから山頂までは標準CTだと10分程度ですが、段差の大きい岩場もあったりして意外にも長く感じられました。
3年前のあの日、疲れ切ったチビワンに「あともう少しだよ」と声をかけて残りの登山道を歩かせるのは酷だったと思います。やはりあの時は撤退で正解だったのだなとここで実感しました。私自身もあの時の選択に対する答えが出たようで、つかえていた胸のしこりがようやく解消された気持ちになりました。
さていよいよ山頂。夏の鮮やかな空が広がってきました。
そして12:38、北横岳南峰(2471m)到着です。八ヶ岳ブルーが私たちを迎えてくれました。
少々雲が点在しているものの、天候が変化しやすい夏の八ヶ岳にしては上々の展望です。
南側に目を向けると夏沢峠を境にした南八ヶ岳の名峰群、天狗岳、硫黄岳、横岳、主峰の赤岳、そして阿弥陀岳が勢揃いします。
東側(写真左側)の厚い雲、水分をたっぷり含んで黒がかっているのが気になります・・・。
北側には広大な山頂を有し北八ヶ岳を代表する百名山の蓼科山。当初はこちらも検討しましたが、アプローチ時間と本日の灼熱の日差しを思うと北横岳で正解でしたね。
西側に見えるはずの南アルプス北部および中央アルプスの稜線は大半が雲の中に隠れてしまいましたが、よく目を凝らすと一部僅かな雲の隙間に見覚えのある山影が・・・
そう、去年の秋に訪れた中央アルプスの千畳敷カールでした。登ったことがある山が見えるというのは、より一層記憶がリンクしやすいものです。リベンジを果たせたこの時に見れたというのも何かご縁あってのご褒美のようにも思えました。
さて、展望を楽しむのも一旦中断して、ランチタイムにしましょうか。
ヌードル食べる時の表情は、今も3年前も変わりませんね。
ホント、いい表情してくれるなぁ(笑)
食後はまた絶景を眺めることに。いい絵が撮れたかと思いましたが、ロープの存在が少々アレですね。。。
チビワンもお腹が満たされて景色に目が向く余裕が出てきたのでしょうか?
と、思いきや、拾ったゴム(髪留め?)であやとりチックなことをしているだけでした。。。
・・・わかったから(笑)
追加のおにぎり。
さて下山しますか。その前に南八ヶ岳をバックに一枚。撮影ありがとうございました。
北峰ピーク踏み忘れての下山と七つ池
ここは3年前に撤退とした地から少し降りたあたりです。あっという間に通り過ぎてしまいましたが、ようやくリベンジを果たせた実感がわいたと同時あることに気が付いたのです。
それは・・・
そう、北横岳は双耳峰で、先ほどまで滞在していたのは南峰、そこからわずか数分ではありますが北峰こそが北横岳としての主峰となります。3年前のアレコレが頭の中をよぎっているうちに北峰へ行くということをすっかり忘れてしまっていたのです。。。
ピークを踏むよりも大事なことは得たという強引な理屈で正当化しました。。。
北横岳ヒュッテまで戻ってきた私たちは、ヒュッテ前の分岐からメインルートを外れ、七ツ池に向かいました。一瞬下るのですが(左)、わずか数分で七ツ池のエリアに到着します。
色々勝手な妄想をしていた私も悪いのですが、正直な感想としてはあまりパッとしないものでした・・・。
・・・終了!!
北横岳ヒュッテでのまったりタイム
七ツ池から戻ってもまだ時刻は13:35。自宅からの距離を考えるとそれなりに長い時間活動していたので、チビワンも少々疲れたご様子。
大菩薩嶺で習得した”山行中に昼寝”にてしばし休憩。私もコーヒータイムとすることにしました。
ふー。。お山で飲むコーヒーはどうしてこうも美味しいんでしょうね。本当に至福の時間です。ヒュッテのデッキに腰を下ろし、ふと脇に目を向けると、ゴゼンタチバナがしおらしく可憐に咲いていました。ゆっくり腰を落ち着けると、こういう世界も垣間見ることができますね。
さて二人とも心身ともにリフレッシュできたところで、残り僅かの行程を歩いていきましょう。その前にもう一枚。3年前と同じ場所での撮影ですが、達成感は格別です。撮影ありがとうございました。
岩の上をぴょんぴょんと、楽しげに降りていきます。3年前は私の補助なしでは通過できなかった場所ですが、改めて成長を実感しますね。
新調したザックのほうもあらゆるベルト類を最短にまで絞ってこれ以上短くはできない状態でしたので、これで合わなかったら体が大きくなるまで待たないとなぁなどと心配しましたが、特に問題なかったようです。
14:59、坪庭を経て、山頂駅まで戻ってきました。行きの際は混雑していたためスルーしてしまいましたが、この時間になると空いていたので坪庭のアイコンとなっているキツツキにて”コツーン”を。
そうこうしている内に、なんだか空模様が怪しくなってきました。山頂で見た雨雲が稜線を越えて来たようです。急いで下山しましょう。といってもロープウェイに乗るだけですが。
山麓駅まで戻ってきました。ここでも3年前と同じ、”こけももアイス”。3年経っても選ぶものは一緒というのが面白いですね(笑)
この時点で駅の外は激しい雷鳴とともにゲリラ豪雨。さすがは八ヶ岳、天候の急変はもはや名物。
ふぅ、お疲れさまでした。
まとめ
まさかの北峰ピーク踏み忘れというチョンボがありましたが、当初の目的は達成できたので良しとしましょう(苦笑)。
新調したザックもまだまだパッキング改善および有効活用の余地があるものの、大きなトラブルも無く今後の主要装備としてまずは及第点というところでしょうか。
今回も楽しい山旅でした。
山行データ
- 出発時刻 / 高度: 11:31 / 2220m
- 到着時刻 / 高度: 15:02 / 2221m
- 合計時間: 3時間30分
- 合計距離: 5.52km
- 最高点の標高: 2454m
- 最低点の標高: 2219m
- 累積標高(上り): 346m
- 累積標高(下り): 330m
Reliveで山行振り返り