2021.4.25
私から「お山行く?」と誘えば基本一緒に来るチビワン。そんなチビワンが「あのお山に行きたい」と自らお山指定で希望を伝えてきたのは初めてのこと。
そのお山とは三ッ峠山。道中の緑に囲まれた感じが良いのだとか。大半のお山は緑に囲まれてるぞ?と思いつつもせっかくのチビワンの意思。そこはしっかりと汲んであげることにして、またもや御坂エリアに足を運ぶことにしました。
前回の杓子山以来、約1ヶ月半ぶりの親子登山となりました。
ちなみに三ッ峠は去年(2020年)の7月以来。あの時も微妙な天気ではありましたが・・・山頂からの富士山を拝むことはできるのでしょうか?
山行ルート
金ヶ窪登山口から三ッ峠までは、三ッ峠登山の中でも最短距離で登頂できるルートですが、今回は林道を抜け、最初に大月市秀麗富嶽十二景の一座であり都留市二十一秀峰の一座でもある清八山(せいはちやま)に向かいます。
清八山登頂後は稜線を南に向かい、岩場である露岩を抜け御巣鷹山、開運山、木無山を巡ります。木無山への途中では展望ポイントからの絶壁と絶景を堪能し、金ヶ窪登山口まで下山する周回ルートです。標準CTで約6時間強となっています。
山行目的
チビツーにとってはまたしても久々の登山。何はともあれチビツー第一の山行を目指します。
本日の山行目的
- 清八山・三ッ峠を周回するガッツリルートを歩こう!
- 秀麗富嶽十二景の景色を眺める!
- チビワンの「あのお山」はどのお山!?
- 「三ッ峠」の名前の由来を調べよう!
西川新倉林道脇駐車場から林道を抜けて
午前8時16分、三ッ峠金ヶ窪登山口からの登山ルートの起点となる西川新倉林道脇駐車場からスタートします。駐車場に着いたのは朝8時過ぎですが、すでに駐車スペース最奥部(公衆トイレ近辺)は満車状態。少し戻って舗装駐車スペースに停めました。
前日に比べると天気予報は下り坂だったので多少は空いているかと思いましたが、さすがは人気のお山といったところですね。
木の枝を蹴ったり石ころを蹴ったり。さすがに石は危険なので制止。これもこの後の破壊活動(笑)の前兆だったりする??
ここが金ヶ窪登山口の始点となる場所。公衆トイレがあります。
林道ゲート。一般車はここから先は進入できません。登山者はゲート脇を通って先に進みます。「ゲートを越えて進む」という行為にチビワン、ワクワクが止まらないようです(笑)
ちなみに今日はヨドバシで格安で売ってた腕時計も身に着けて。どうしてもアウトドアウォッチ的な腕時計が欲しかったそうなのですが、とりあえず見た目重視だったようで助かりました。子供の腕時計ですし、安くてもモチベーションアップに繋がれば全然OKかと個人的には思います。ProTrek買ってとか言われても即却下だったでしょうし。
早速、ストップウォッチを開始したようです。
西川新倉林道は終始このような感じです。幅広で砂利道とはいえフラットで歩きやすいです。今予約注文中のBianchiのグラベルロードバイクが入荷したら早速こういう道を走りたいなと密かに画策していました。
意外にもまだ山桜が残っていました。生憎の曇り空で背景が映えませんが、少々緩慢な林道でのちょっとした癒しになりました。
あー、ここでも枯れ木にケリを。。。緩慢で退屈気味なのはチビワンも同じだったのでしょうか。「5文字しりとり」も飽きてしまった様子。
林道の木々の隙間から富士山がその姿をのぞかせる場面もありました。曇り空ではありますが、高曇りなので富士山辺りまでの距離であれば視界が遮られることはなさそうですね。三ッ峠、せめて清八山まではもってほしいところです。
振り返ると御巣鷹山の電波塔。この林道で一旦御巣鷹山からは距離をあけることになります。
そうこうしている内に青空が!朝のうちは晴れの予報とのことでしたが、山間部ということで諦めてました。午後になるにつれて下り坂になることはわかっていましたが、少しでもこの青空が続いてくれればと思っていた頃です。
1時間弱で林道終点にまで至り、清八山・三ッ峠を繋ぐ尾根に合流しました。それでは最初のピーク、清八山に向かいましょう。ここには都留市方面に向かうルートも案内されていますが、ここからはバリルートになるそうです。
清八山取り付きへ
ようやく登山道らしい登山道になり、チビワンもエンジンが温まってきた様子。ここからは少々斜度がきつくなりますが、頑張って登りましょう!
あとで振り返って改めて感じたのですが、今回のルート内では本当に倒木が多くみられました。ここもこんな風に倒木のトンネルになっていました。
清八山が近くなると、整備された階段が多く見られました。綺麗に整備されていてありがたく思います。
結構登り応えがありましたが、先の視界が開けいよいよ山頂!というところで一番乗りの笑顔を見せるチビワンですが・・・
よく見るともう少し先に山頂標らしきものが!
まさにニセピーク?いやせめて前衛峰と言うべきか・・・?
振り返ると御巣鷹山。こうやって見るとかなりの登高を実感しますね。でもって結構距離があるようにも見えるので・・・
これも「山あるある」でしょうかね。意外と遠くにあるように見えても、人の足って意外と歩けちゃうものなんですよね。チビワンにも今日はそれを実感してもらいましょう。
真の山頂ではなかったとはいえ、本命までは2~3分の距離です。高低差も無いので余力で行ける距離です。
最後だけはちょっとした岩場。いかにも御坂といった柱状節理の岩場です。
午前9時24分、まずは最初のピーク清八山(せいはちやま:1593m)、登頂です。秀麗富嶽十二景の十二番山頂、最後の一座になるのですね。
富士山の北側に鎮座する御坂山塊。一番高く見えるのは黒岳でしょうかね?さらにその向こうには南アルプス。
まさか南アルプスまで遠望が効くとは思ってもいなかったので、嬉しい収穫でした。
甲斐駒ヶ岳から始まって鳳凰三山(よく拡大するとオベリスクも見えました)、奥には白峰三山。
こちらは奥秩父方面。金峰山の五丈岩も目視できました。
東側。これが本社ヶ丸ですね。ここもいつか登ってみたいお山。清八山から大した距離ではありませんが、このあとの三ッ峠までの道のりが長いので今日はパス。
で、清八山の代表写真でよく使われる松の木越しの富士山。絵になりますね。遠望どころか青空も見えてホント良かったと思います。
チビワンも。まだまだ余裕がありそうですね。
気温は低くないのですが、日差しが強く歩いているだけでかなり汗ばんでも来るのでシェルを脱ぎました。
テレビ番組の「逃走中」にハマり、何かと「○○中」を口にするようになったチビワン・・・・。
さて、まだまだ先は長いので、小休止をしたら早速三ッ峠に向かいます。やっぱり岩場は楽しいね?
ここでも山桜。霞み気味ですが、やはり青背景のほうが映えますね。
林道との合流点まで戻り、本日一番長い尾根に乗り三ッ峠を目指します。
清八山~三ッ峠を繋ぐ尾根
ここからは尾根伝いに(チビワンの少々苦手な)アップダウンを繰り返しながら歩きます。清八山からだと一番手前の御巣鷹山までは標準CTで約2時間。視界が広がる箇所もあまり多くはないので本日の肝といっても良い場所です。退屈せずに歩けるのでしょうか?
いや走らなくていいから・・・
コケないでね・・・。
しばらくすると、送電線の鉄塔の下を歩くことになります。
視界が晴れて気持ちがいいのですが、人工物によって切り開かれたというのも少々複雑な気はします・・・。
尾根の途中にある最初の小ピーク、大幡山(1531m)です。視界はあまり開けていませんが。地元の山岳会の方々が建てた山頂標のようですね。
ここで凶器もとい戦利品を引きずりながら、再び尾根道を歩きます。
なんかもう、わけのわからない遊びをし出しました・・・・。
三ッ峠周辺は多くのハイカーで賑わいますが、この辺りは本当に静かにお山歩きが楽しめます。他のハイカーとすれ違うこともほとんどありませんでした。
ゆっくりじっくりと、静かなお山の空気を肺に吸い込み堪能します。
・・・と、浸っている父の傍らで破壊活動に余念がない少年。
第二の小ピークは茶臼山。なぜか10数メートルほどですが、トラバースできるようになっています(左)。この分岐を右に行くと・・・
手作りの可愛らしい山名板がある茶臼山(1513m)です。
これも数ある倒木の一つですが、本当に倒木が多かった・・・。チビワン的には、こうして乗ったり破壊活動の対象にしたり飽きることがなかったようです。
アブラチャンの花
最後の難所、露岩
そうこうしている内に、この尾根最後の難所、露岩の近くまでやって来ました。
よほどおふざけでもしない限りは滑落するような場所ではありませんが、このように登山道すれすれで今にも崩落しそうな個所もあるので、十分注意してください。
ここが核心部の露岩。この辺り一帯のことを指すようですね。一応ロープも張られてはいますが、使わなくても登れます。登りよりも下りの方が怖そうですね。
慎重に・・・。
登り終えるところでようやく他のハイカーさんとすれ違いました。通る人が多いと渋滞しそうですが、この日は少なくてよかったですね。
・・・下ネタ全盛期の小学四年生。
難所の露岩を抜け、さらに標高を上げると、木々の隙間から四季楽園の山荘を目にすることができました。あまり視界が多くなかったので、一気にゴールが近づいた気がしますね。
露岩を抜けても、御巣鷹山までは急登が続きます。がんばれ、あと少し!
ついに、御巣鷹山シンボルの電波塔施設が目の前に見えました。長かったけど頑張った!
ようやく私たちは三ッ峠の最初の一座、御巣鷹山にたどり着いたのでした。
――後編に続きます――