2021.8.4
「暑い!避暑に行こう!」と意気込んで向かったのは大弛峠。そこから軽く歩いて北奥千丈岳、国師ヶ岳をのんびり歩いて涼しく過ごそうと思っていたところに待ち受けていたのは林道工事。道を断たれ泣く泣く引き返す羽目に。
そして急遽向かった先は乾徳山。ギリギリ2000mを越えるお山ですが、入山が遅れ気温も上がり天候も気になる中スタートした山行。果たしてどんな山行になるのでしょうか?
チビワンにとっては約3年ぶりの乾徳山になります。
山行ルート
大平牧場駐車場に車を停め、月見岩のある扇平(おうびっぴら)から乾徳山岩稜帯に取り付きます。雷岩、鳳岩といった急峻な岩場を抜け、乾徳山山頂を目指します。
下山はピストンの予定ですが、休日などで人出が多いときは乾徳山の裏側から下山迂回路(緑色ルート)を通るのが通例です。ただこちらはこちらで(精神的に)長ーいルートなので、可能であればピストンで戻りたいところです。
山行目的
急ごしらえの山行プラン。一度歩いている分気持ちは楽ですが、夕立ちの予報もあるため最短距離で歩き、雨が降られる前に戻ってこられれば御の字です。
本日の山行目的
- 前回は渋滞で登れなかった鳳岩を制覇する!
- 同じく前回ガスで拝めなかった山頂からの景色を堪能する!
大平牧場駐車場からスタート
午前9時55分。大平牧場駐車場(800円/日)から登山開始です。10時近い時間からのスタートなので、すでに蒸し暑いですが、元気に参りましょう!
とにかく暑いのでほんのわずかな木陰でもありがたく感じました。
この「はじまりの地」感!
最近は一般ルートではなくなってしまったようです(もう少し手前からの近道ができたようです。GPSログ参照)が、どうしてもここを歩きたくて少しだけ遠回りしました。
が、やはりあまり人が歩かないせいか、いきなり序盤から藪こき状態・・・。
振り返ると富士山ですが、細切れの雲にまとわりつかれているようですね。
樹林帯の屋根が直射日光を遮ってくれたおかげで本当に助かりました。
しばらくはこんな感じの舗装路+登山道のミックスです。
駐車場がもうあんなに小さく。
それにしても無風で蒸し暑い!
途中、一瞬だけ開けた場所に出ます。夏の空ですね~
富士山方向も見れますが、先程よりもチビ雲が集まってきている様子・・・。
さすがの蒸し暑さに、毎回恒例の「5文字しりとり」が続きません。私も暑くて考えられなくて・・・。チビワンもしばし無言になることが。
「あ、ここの場所覚えてる!」
チビワンは記憶力が悪いようで良いようで。意外な場所の意外な事柄を覚えてたりするんですよね。
このクネクネの木はインパクトありますからね。チビワンの記憶にもしっかり刻まれていたようです。
この休憩スポットから見える奥秩父主稜線です。
解放感一杯の扇平と「月見岩」
樹林帯を抜けると広大な草原に出ます。ここが扇平(おうびっぴら)。相変わらず日差しは強いですが、だいぶ高度も上げてきたので気温は下がりました。これでもう少し風があればより気持ち良かったんですけどね・・・。
解放感一杯!気持ちの良い眺望です。
コウリンカ(紅輪花)。前回歩いた大菩薩嶺ではよく見かけるお花だったのですが、その際は見つけられませんでした。なので今季初お目見え。線香花火のような儚さをも併せ持った可憐なお花。私の好きなお花の一つです。
扇平のランドマークである月見岩に登頂!
何度も振り返ってしまいますね。富士山はもう夕方以降まで拝めそうにないですね・・・。
さて再び樹林帯。ここから一気にゴロゴロとした岩場が増えてきました。いよいよ核心部へ足を踏み入れます。
岩場の殿堂へ
早速岩場が出迎えてくれました。ここまでダラダラと蒸し暑い中歩いてきて結構ダレてはいましたが、ここに来てチビワンも笑顔が増えてきました。さすが男児、さすが岩場!
まさにロックガーデンと言った感じですね。
最初の鎖場。
そしてここは「髭剃り岩」と呼ばれる場所。巨大な岩場が割れて人ひとり分の隙間ができています。子どもであってもザックをデポしないと通るのは困難です。・・・といってもルート上通過する必要は無いんですけどね。
髭剃り岩の巨大なクラック(割れ目)の先は断崖絶壁なのでご注意!
一気に高度感が出てきましたね。これは髭剃り岩の上部を横から見たところです。
高度感一杯のスリリングな登山道です。
カミナリ岩
最初の目玉となるのはこの「カミナリ岩」。柱状節理によって足場が無数にあるので、鎖が垂らされてはいますが使わなくても登れます。
まずはP1。広角で撮ると高度感出るなぁ。。
三点支持を意識していればそれほど難しい岩場ではありません。
がんばれー!
続いてP2。P1ほど距離はありません。
絵になりますな!
雷岩を登り切って振り返ると、正面中央が大平牧場の駐車場です。悲しいかなソーラーパネルが目立ってますね・・・。
ラスボス!鳳岩
胎内と呼ばれる金時山の宿り石のような割れ目の入った巨岩を抜けると・・・
ついにラスボス、乾徳山のシンボルとも言える鳳岩(おおとりいわ)の登場です。
鳳岩は小学生以上であれば、年相応の体力筋力があれば十分登れるとは思いますが、大人であっても岩場や高度感に対する苦手意識の有無などもあると思うので無理はしないでください。鳳岩右側に安全な迂回路があります。
登る場合、鎖はしっかりと固定されてはいると思いますが、鎖自体が長いので全体重をかける掴み方をすると大きく左右に振られる可能性がります。あくまで補助として使用してください。
「三点支持」「無理をしないこと」「鎖に全体重をかけないこと」「序盤で怖くなったら引き返す」「途中で降りれなかったらその場で止まること」などなど色々ありますが、たぶん頭に入っていなかったかと。すでに十分楽しんでいるようでした。
自分も後から登っていた気付いたのですが、子供の小さい身体の方がクラック(岩の割れ目)に手足を入れやすいので、大人よりホールドは楽だったりするのかもしれません。
ガンバガンバ!
ここまで登ってしまえばあとは大丈夫でしょう。
あっという間に小さくなって・・・
登り切りました。グッジョブ!
私も登り切って。登りきると実質山頂です。
乾徳山山頂へ
山梨百名山 乾徳山(2031m)、登頂です!お疲れさまでした。チビワンは約3年ぶりの登頂です。
3年前。山頂標で比較すると、キミ背のびたねぇ。。。この時は体力的にも辛かったことが表情から読み取れますね。あれから逞しくなったものです。
では早速ランチにしましょう!
・・・このコケシ顔!(笑)
どうせチビワンはお赤飯を独占するので、今日は私は白米+缶詰です。
このお赤飯の塩味がまたたまらないんですよね~
前回と違って北側も良く見えてはいますが、予報通り水分をたっぷり含んだ雲が出てきました。
右奥に見えるのは大菩薩嶺ですね。
夏の雲が自身の影を山肌に描いています。
実はコッソリ超広角ズームを新調していたのですが、17-40mmと劇的な違いを感じたのがワイド端での周辺部の解像。カリカリに仕上がっていてとても気持ちが良いです。
本日行く予定だった大弛峠方面。この時間にはとっくに下山していたはずですが、やはり分厚い雲が。これも何かの思し召しでしょうかね。そう思うことにしましょう。
本来なら富士山もドーンなはずですが、今日はもう仕方ないですね。これだけ眺望があっただけで良しとしましょう。
山頂の向かいにはこんな小さなミニ山頂標が。控え目でGOODです。
さて、そうこうしてい内に稜線側から遠雷が聞こえてきました。十分に休息は取れたので、気持ち急ぎ目に(寄り道しない程度に)下山しましょう。
ピストンで下山
土日などの混雑時であれば、山頂の反対側から下山路を通って下山するのが一般的ですが、今日は人も少ないのでピストンで下山することにします。
さすがにこんな場所は登りと下りで渋滞するとえらく待たされることになりますからね。
とはいえ、岩場の下山は登山時よりも慎重に行きましょう。
扇平まで戻ってきました。ここまで来れば仮に雨に降られても安心です(雷は困るけど・・・)。
重そうに黒ずんだ雲との追いかけっこになるかな?
正直な感想で結構!私はその笑顔で十分です。
さて再度樹林帯。雲が日差しを遮ってる上に樹林帯の屋根。さらに下山ということもあって、メンタル的にもかなり気楽に歩いていけました。
あっという間に下山。そこまで雨雲が迫って来ていましたが、結局降られることはありませんでした。よかった!
それにしても暑い暑い山行でした。早くコーラ飲んで温泉行こう!お疲れさまでした!
♨下山後温泉情報♨
山中湖温泉 紅富士の湯
大人:800円(720円)
小学生:300円(270円)※未就学児は無料
Webクーポン利用で10%OFF( )内の値段になります。
2021年は7/22~8/31までは無休ですが、営業時間は11:00~18:00までとなりますのでご注意。
振り返って
まさかの林道工事で出鼻を大きく挫かれました。入山も遅く蒸し暑い中、天候も気にしながらの山行となりハラハラしましたが、結果的にはチビワンも大いに岩場を堪能してくれたようで、良い思い出になりました。
急な変更に対応してくれたチビワンにも感謝。数年前だったらこうも容易く計画変更はできなかったことでしょう。ありがとうね。
さて、次はどのお山に登ろうか!?
山行データ
- 出発時刻 / 高度: 09:51 / 1315m
- 到着時刻 / 高度: 15:10 / 1315m
- 合計時間: 5時間19分
- 合計距離: 6.86km
- 最高点の標高: 2036m
- 最低点の標高: 1309m
- 累積標高(上り): 727m
- 累積標高(下り): 710m
Reliveで山行振り返り