Enduranceスマホ&カメラアクセサリーポーチを登山で使ってみた

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Enduranceから発売されているカメラポーチ。写真ブログStudio9の運営でおなじみ中原一雄さん監修の製品です。ネットでは賛否色々な評価をされているようですが、手頃なポーチが今まで無かったことも事実で、謳い文句どおりの使用感なのか実際に登山にて使ってみました。

当記事は現行製品(2021年3月発売)の一つ前のモデルのレビュー記事ですが、製品紹介を確認した限りではアップデートは下記の3点です。

  1. サイズがわずかに大きくなった
  2. メッシュポケットのマチに少しゆとりが出た
  3. カラーバリエーションが増えた

という感じなので、機能面でのアップデートは実質無いという認識です。※記事下部の商品リンクは現行製品へのリンクとなっています。

ありそうで無かったアクセサリーポーチ

登山において、サイズの大小にかかわらず所持品の出し入れは極力ザックを降ろさずに済ませたいものですが、そうなると収納できる箇所というのは非常に限られており、かつ収納できたとしてもそれなりの制約があります。

ザック主気室以外の収容場所と制約
  • 衣服ポケット:行動を制限しやすく、ジッパーが無いと落としやすい
  • ウェストベルトポーチ:容量が少ないため、行動食の収納と被るとほとんど収納できない
  • 雨蓋:直接目視しないので細かなものが取りにくい、他の物を落とす危険性がある
  • 肩掛けポーチ・サコッシュ等:行動中はブラブラして邪魔

特に一眼カメラはメンテナンス備品が多く、使用or交換頻度も高くなっています。そうなると、アクセスしやすい場所十分な容量のある入れ物がどうしても欲しくなります。

以前はMilletのボヤージュパッデッドポーチを使っていたのですが、少々サイズが小さく結局のところウエストベルトポーチの容量と大差がありませんでした。グレゴリーからも同様のポーチが販売されており、こちらは未使用ですがあまりMilletと差が無いようにも思えます。

産みの苦労を感じられるこだわりとつくり

制作にあたっては何度も試作しては実地レビューを繰り返しを行ったようですが、個々の機能を見て使ってみると色々なこだわりを感じられました。

フル機能の紹介は割愛しますが、私が特に登山の観点で目を引いた機能をいくつか紹介したいと思います。

レンズキャップ収納ネット

Canon EOS 5D Mark IV f/2.8 1/125sec ISO-400 35mm

レンズの交換頻度 ≦ レンズキャップの収納頻度です。レンズを交換する際はレンズキャップの付け替えも避けられませんが、ちょっとした休憩の際には粉塵が入ったり何かにぶつけて破損させないためにレンズキャップを付けることも考慮すると、レンズ交換自体よりもその頻度は高くなります。私の場合山行においては一番頻度が高い作業とも言えるため、収納作業は極力最小限に抑えたいところ。

このポーチの前面にはレンズキャップ収納用のネットがありますが、82mmのキャップまで収納可能です。ネット上部のゴムの締め付け加減が絶妙で、入れやすさと落ちにくさのバランスが絶妙。ジッパーの開閉という動作も不要なためワンアクションで収納可能。これと次に紹介するスマホ収納部のマグネット式フラップがあったからこそ購入を決めたと言っても過言ではありません。

スマホ収納部とマグネット式フラップ

Canon EOS 5D Mark IV f/2.2 1/80sec ISO-400 35mm

スマホ用ポケットにはマグネット式のフラップが付いており、片手でポンと弾くように開けることができるのも使い勝手がいいです。私はGPS専用ハードウェアを持たずスマホで代替えしているので、使用頻度はそこそこあるのでこれも有り難いですね。

収納部はiPhone8Plus / XsMax+薄型ケースの収納までを想定して作られているとのことで、私が使用しているのはAQUOSですが問題なく収納できます。この収納部の開口部分はあえてキツめに作られており、万一マグネット式のフラップが外れているときにかがんでも落ちないような配慮がなされています。

チェストベルトを通せるベルクロ

Canon EOS 5D Mark IV f/2.8 1/100sec ISO-400 35mm

ザックのショルダーベルトへの取り付けは背部のベルクロを巻き付けるようにして行います。ベルクロの内側は滑りにくい素材を使用していることに加え、カラビナでの補助や、ベルクロ自体にもチェストベルトを通せる穴が開いており、色々な状況を想定してそれに合わせた対処ができるようになっています。(※チェストベルトを通しているところについては後述)

レンズペン収納用ペン立て

Canon EOS 5D Mark IV f/4 1/100sec ISO-4000 35mm

レンズペン愛用者としてはこの機能は嬉しいですね。レンズペンを使わない人でも登山では記録用の筆記具を収納するといったことも可能です。

 

安っぽさを感じさせないカラビナ

Canon EOS 5D Mark IV f/2.8 1/100sec ISO-400 35mm

まぁこれはそんなに褒める部分でもないのですが、この手の製品に付属しているカラビナって大体安っぽさ全開のものが気持ち程度についていることが多い(と思っている)のですが、これが意外としっかりとした出来。もちろんクライミングに使えるような強度があるわけはないのですが、それでも極力安っぽい部品は使用しない、というこだわりが見えていると思いました。

十分すぎる収納容量

Canon EOS 5D Mark IV f/2.2 1/125sec ISO-400 35mm

この製品、単体で見ると結構存在感がありますが、それもそれなりの収納容量ゆえ。内部にはレンズペン用ペン立ての他に大ポケット1つと、小メッシュポケットが2つあります。私は最低限、スマホ、レンズキャップ、予備バッテリー、レンズペン、記録用予備メディア1~2個、ガラケー(仕事用)をそれぞれのポケットに収納していますが、それでも十分余裕があります。長時間露出が必要な撮影山行の場合はこれらにレリーズも加えることになりますが、問題なく収納可能でした。

蛾ヶ岳でのフィールドレビュー

早速実戦投入してみました。山梨百名山の一つ、蛾ヶ岳(ひるがたけ)に登った際に使用した時のものです。

蛾ヶ岳~ひっそりと楽しむ年末の山梨百名山

 

Canon EOS 5D Mark IV f/2 1/250sec ISO-100 35mm

私の場合、ショルダーストラップの左側はPeakDesignのキャプチャーを使用しているためポーチを取り付けるのは右側のショルダーストラップになります。上の写真はショルダーストラップのリングにカラビナで留めているところです。

 

Canon EOS 5D Mark IV f/2 1/200sec ISO-100 35mm

続いてベルクロ。上述の「滑りにくい素材」というのがコチラ。ショルダーストラップに直接触れる部分です。

 

Canon EOS 5D Mark IV f/2 1/200sec ISO-200 35mm

このようにベルクロの穴にチェストトラップを通すことでさらにバックアップとなります。これでカラビナ、ベルクロ、そしてベルクロ穴にチェストストラップを通して計3点で固定しました。これでポーチ本体が落下するようなことはまず無いでしょう。落ちてもそれなりにクッション性の生地は使われているので、大したダメージにはならないと思います。

 

Canon EOS 5D Mark IV f/2 1/200sec ISO-125 35mm

やはりこのレンズキャップ収納ネットは一押しですね。今までジッパー付きのポケットに入れていたのですが、極力ポケットの中は空にしておきたいタイプなので、本当にスッキリしました。

各種紹介サイトやレビューブログ等の説明では大半が左側のショルダーストラップに装着しているようでしたが、右側にしても特に不自由は感じない使用感でした。スマホの出し入れのしやすさと落ちにくさのバランスも絶妙で、従来の山行中の煩わしさが解消されました。レリーズが不要な時はまだ余裕があるので、このポーチに合う小銭入れを揃えると山小屋やトイレでの少額支払いの際にはより有益になるのではないかと思います。

まとめ

購入前は値段が少々気になりましたが、いざ手に取って使ってみるとコスパはとても良いものでした。使い込んでいくうちに色々出てくるかもしれませんが、ファーストインプレッションとしてはかなり良いものだと思います。デザイン的にも登山用以外のザックにも合うので普段使いにも良さそうです。